オーストラリア旅行に来て病気になることは予定していませんよね。
わたしはオーストラリアのメディカルセンターで日本語の医療通訳をしていたので、オーストラリアへ旅行中のみなさんが慣れない土地で、英語が喋れなくて、どれだけ不安で心配だった方達を見てきました。
(元)医療通訳の私がオーストラリア旅行中のお客さんにお手伝いしてきたこと、知識、オーストラリアの医療システムなど役立つ情報を紹介していきます。
オーストラリア旅行へ行く前の準備から!
- ✅ 常備薬がある場合は主治医に海外旅行の計画を説明して必要な分の薬を用意してもらいましょう。
- ✅ 薬の名前じゃなく、薬の成分名を用意しましょう。(英訳したら更に良い)
例えば、バファリンじゃなくて、成分はアスピリン/Aspirin 250㎎ やイブプロフェン/Ibuprofen 300㎎ など。
どのくらいの量が1錠に入っていて、何回摂取するものなのか?
例えば、1日3回、1錠ずつを食前に毎日服用する。 - ✅ オーストラリア旅行中のアクティビティーで起こりうる可能性のある症状の予防策。
例えば、、船のクルーズに予約をしている → 船酔いの薬
バスのツアーに予約している → 車酔いの薬
月経が重なる予定である → 生理痛の薬
プールや海で泳ぐプラン → 目薬、耳薬、日焼け止め - ✅ 海外旅行保険に加入する。
お持ちのクレジットカードに海外旅行保険が付帯しているかもしれません。調べてみる価値はありますね。
さぁ、これで準備はバッチリですね♪
オーストラリア旅行を楽しんでくださいねぇ。
これは非常事態の準備です。
オーストラリアで具合が悪くなったら?
- 🌟 オーストラリア旅行中にホテルに泊まっているならば受付(レセプション)、お店の人、地元の人に聞いてみてください。タクシーの代わりに今ではウーバーのアプリを使うのも楽ちんですね。
役立つ英語:
Could you tell me where is the nearest medical center?
ここから一番近いメディカルはどこですか?
Could you call me a taxi, please?
タクシーを呼んでもらえますか? - 🌟 海外旅行保険をお持ちのかたは、海外旅行保険会社に連絡するのも忘れずに。日本語で話せる海外旅行保険会社のほうでお近くのメディカルセンターを手配をしてくれる場合もあります。
- 🌟 海外旅行会社を通してツアーに来ている場合は旅行会社の人に連絡してみてください。日本の旅行会社さんの手厚いサービスには本当に頭が下がります。ツアー中など添乗員さんが一緒にメディカルセンターへ同行されたこともあります。
- 🌟 オートラリアの場合、日本語の通訳が常勤しているメディカルセンターも多いので、インターネットで検索してみてください。海外旅行保険の手続き、医療通訳、お薬の説明などお手伝いしてくれると思います。
- 🌟 メディカルセンターまで歩けない距離の場合、タクシー代も海外旅行保険で適用されるのでレシートを忘れずにもらっておきましょう!
日本とオーストラリアの医療システムの違い。
オーストラリアで医者にみてもらいたいときには、病院には行きません❕❕
通常はメディカルセンター、General Practitioner GP(ジーピー)に診てもらいます。GPとは田舎の町医者のような存在です。誰でもまずGPに診てもらいます。小児科、外科、内科、耳鼻科、精神科、泌尿科、、、日本では自分の当てはまるだろう専門病棟へ受診することも出来ますが、オーストラリアではそれ全部GPで診てもらいます。GPが病院に行く必要があると判断した場合、GPが病院へ行くようにと紹介状を出してくれます。
(救急車で運ばれるような緊急の場合は病院の緊急病棟です。
オーストラリアで緊急の場合は電話番号000です。お金がなくても携帯電話、公衆電話でもつながります。)
オーストラリアで旅行中なんですが、
お医者さんに診てもらいたいんです。
病院じゃないですか??
オーストラリアではまずGPが居る、
メディカルセンターに受診しに行きましょう。
海外旅行保険
海外旅行中に万が一病気になったときや、スーツケースが違う場所に発送されてしまった、海外旅行中にケガした、海外旅行中に盗難にあった、海外旅行中に紛失したなどの思わぬアクシデントがつきものです。
そんな時、海外旅行保険を持っていると、とっても助かります!
海外旅行保険にもカバーされている内容がいろいろあります。何が自分に必要なのか確認して持っていると安心ですね。
ほとんどの海外旅行保険で受診料、日本語通訳費用、処方箋代、交通費代、入院費用、その他たくさんカバーされていました。オーストラリアの日本語通訳が常勤しているメディカルセンターでは、日本人の患者さんは日本語ですべて対応することができて、海外旅行保険の手続きもすべて日本語通訳が進めてくれるので、お金を払うことなく安心してメディカルセンターで受診してもらっていました。
クレジットカード付帯の海外旅行保険の場合はしっかりクレジットカード会社に海外旅行保険の付帯内容を確認しておいてください。クレジットカードの種類によっては海外旅行の空港旅券をそのカードで支払済みである、もしくは交通費代をカードで支払済みである場合、など条件がイロイロあります。
役立つ英語:
Can I see the Doctor, please?
お医者に診てもらいたいのですが?
I have an overseas insurance.
海外旅行保険を持ってます。
I will pay the cash.
現金で支払います。
オーストラリアの受診料はいくらするの?
オーストラリアの受診費用は、各メディカルセンターによって違います。
私が勤めていたメディカルセンターの金額を紹介いたします。私の勤めていたメディカルセンターはBulk Billのメディカルセンターでした。
Bulk Billというのは、Medicare(オーストラリアバージョンの国民保険)を持っている人は無料で受診ができるシステムのことです。オーストラリアの政府の補助内なら支払いを賄ってくれます。
海外から働きに来ている人、海外旅行者、海外留学生などメディケアの無い人は受診費用がかかります。今回はその金額をご紹介いたします。
昼間の時間帯で普通の受信時間(およそ15分)だと$60ー80くらい。早朝、夜間、休日になると$90ドルくらいだったと思います。長い受信、特別な施術があったりすると別料金がかかります。
万が一、メディカルセンターのGPでは対応できないとなると、救急病院へ行くように指示されたりします。万が一、入院となると一晩$2000ドルくらいかかります。もうここからは受診の内容次第なのでピンキリです。
日本語医療通訳はメディカルセンター内では一回につき$50。外来に付き添う場合は1時間$50でした。
メディカルセンターで扱っている海外旅行保険をお持ちの海外旅行者のみなさんは、すべてキャッシュレスで受診が可能です。
元!!日本語医療通訳からのアドバイス!
3年間ほどメディカルセンターで
日本語医療通訳をしていて
気づいたことがあります。
日本語通訳費用(Translator fee)、受診費用(Consultation fee)、薬代(Medication fee)と割とお金がかかります。医者は患者さんに分かるように話してくれるので、そんなに英語がペラペラじゃなくても、日常会話ができるようであれば、医療通訳を通さなくても大丈夫です。難しい医療用語は専門家同士で使うもので、患者さんに説明するときに使うわけではありません。
オーストラリアの医療機関では通訳を電話で準備してくれます。日本人通訳がいないメディカルセンターでも、英語に自信のない方は通訳をお願いしてもらってください。
役に立つ英語:
I have a fever | 熱があります。 | Can I have an antibiotics? | 抗生物質をください。 |
I have a diarrhea | 下痢をしています。 | I don’t feel well | 具合が良くない。 |
I have a stomach pain | お腹が痛い。 | Can you give me a 。。。 | 。。。をくれませんか? |
I have a severe sunburn | 酷く日焼けしています。 | What do I need to do? | 何をしたら良いですか? |
My ankle is swollen | 足首が腫れています。 | Can you explain more, please? | Can you explain more, please? |
I threw up few times | 嘔吐を数回してます。 | I have a plan to go home tomorrow. | 明日帰国する予定です。 |
今ではグーグルトランスレートも使えますし、携帯が使えたらなんとかなると思います。
海外旅行保険などお持ちの場合は
日本人医療通訳を利用するのが断然お得です!
キャッシュレスで受診、すべて日本語、
保険会社との手続きはすべてやってくれるでしょう。
もう一つは、聞きたい内容を紙に書いて準備しておきましょう。通常の受診時間は15分程度です。慣れないお医者さんの前で緊張してしまい聞きたいことを忘れてしまいがちです。
旅行計画、帰国日時、再受診の有無、処方箋のことなど聞きたいことはまとめておきましょう♪
通訳をしていた時にも、
受診が終わってから質問されたことが多々ありました。
受診中でしたら担当医に直接聞けたのに、
後からですと担当医に時間をもらうのが難しかったです。
レントゲンや超音波の検査方法
オーストラリアでの受診の流れは日本のものとは違いますので紹介しますね。今回はレントゲンを例にしてますが、超音波(Ultrasound)、MRIなども同じ手順です。
- 骨折したかな??と思ってメディカルセンターのGPに診てもらいます。
- GP(ドクター) からリファーラル(referral)という紹介状をもらい、レントゲン(X-ray)をとりに行く。通常は別の施設になります。レントゲンの受診は予約は要らないのでそのまま施設へ行ってください。
- レントゲンが取れる場所(Radiology)へ移動して、レントゲンをとります。
- メディカルセンターへ再予約(Rebook)を取ります。
*同じドクターに診てもらう方が話しが早いのでレセプションの方へ再診であることを告げると良いでしょう。
Can I see the Dr 〇〇〇、I came back for the result of Xray.
レントゲンの結果を聞きに来たので、〇〇〇先生でお願いします。 - 受診してレントゲンの結果を教えてもらい、次の処置をとりましょう。
はぁ、、、、 お疲れ様でした。こんな感じで一日が簡単になくなってしまいます。
オーストラリア旅行中の方だと、旅行の計画が詰まっていてなかなか時間をとるのが難しいです。
ドクターに相談して緊急性のあるものなのか、日本に帰ってからの処置でいいのか?相談するのも一つの手ですね。せっかく海外旅行に来たのに滞在中がぜんぶメディカルセンター通いでは残念すぎますからね。
更に!!レントゲン、血液検査(pathology)は予約なしに受診できますが、超音波(Ultrasound)、MRIなどは予約を取らなければいけないので、同じ日に予約がとれる可能性は少ないです。更にレントゲン以外は結果が出るのに数日かかるものもあります。
ちなみに、海外旅行保険をお持ちの患者さんは
日本人通訳が予約をとり、違う医療現場も同行し、
通訳をして、支払いも済ませてくれるんですよぉ。
どうでしょうか?
オーストラリアへの旅行もこれで万全ですか?
一覧の流れを説明してみましたが、実際は人それぞれの症状がありますのでこの説明通りというわけにはいかないと思いますが、焦らずに、事前の用意をして、海外旅行を楽しんでください!
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